この星で生きていく

霊的すさみの3つの理由~不幸の原因、そして『愛と怖れ』~

雲に浮かぶ三日月

雲に浮かぶ三日月

泣かまほしさにわれひとり、
冷やき玻璃戸に手もあてつ、

窓の彼方はあかあかと沈む入日の野ぞ見ゆる。
泣かまほしさにわれひとり。
(北原白秋『思い出』より―断章―)

 

 

愛と怖れ

愛とは怖れがまったくない状態のことをいう。
愛は怖れを手放すことから始まる。
「やっぱり怖れていたことが現実になった」といってホッとする矛盾。
人は無意識に愛を怖れ、みずから遠ざけている。
五官を通して知覚されたものだけが「現実」ではない。
(『愛と怖れ』/ジェラルド・G・ジャンポルスキー)

 

27日は蠍座で上弦の月を迎え、獅子座の太陽と90度の角度をつくりました。

蠍座は他者との関係性を表し、安心や安定を求める月にとっては心を揺さぶられる体験をします。常に他者の思惑や意図が入ってくるので、純粋に自分の思いでいることが難しいのです。

 

私たちは、自分がもっと学びたいと思っている事柄について他の人たちに教えるようになるものです。

私の場合は、ブログでもずっと安らぎ、恐れや不安からの解放、自由、霊の思いで生きること、弱い人たちに手を差し伸べること、今この瞬間に幸せになること、慈悲や歓びなどについて書いてきました。

それは私自身にとっても学びたい課題だったからです。

 

今でも私は、落ち込んだり、フラストレーションを感じてイライラしたり、怒りや嫌な気分を感じたりします。

例えば、たまに小さな子どもに勉強を教えに行くことになったのですが、始めていく場所なので道に迷ってしまうことがあります。本社の人に電話をして道をたずねたときに、「そんなグーグルはありえない!」「道なんて説明のしようがない」と、私にとっては不親切で自分の思っている正しさで話す人だなと思うことがありました。

さらには、とても遠い場所で、地図と街の様子はずいぶん変わっていました。それであるならば、行きづらいことや、かなり歩くことを前もって教えてくれていれば、バスで行くという選択肢もあったのにと怒りを感じました。また、以前その人がしたミスを思い返して、私の過失ばかり責められているような気持にもなりました。

ですが、このように思うのは自分の中に「被害者意識」があるからで、「自分は世の中の被害者だ」という意識を長いこと持ち続けていたからこそ、何かうまくいかないことがあると、すぐに他人や世間のせいにして怒りを正当化するのです。

 

私は怒りを感じ、自分の正当化した意見を口にしたい気持ちをとどめ(怒っているときはしゃべらない方がよいのです)、目的地に向かいながら、深呼吸もしました。

自分が見たり体験したりすることに対しては、それをどう認識するのか、受け取るのかの責任が私にはあります。実際に、同じ体験をしても怒りを感じない人もいるのですから……

 

そして、その人の親切なコミュニケーションや、十全な仕事へのアドバイス、間違いのない納得のいく仕事ぶり……これらがなくては私には安らぎや幸せはもたらされないという考えは間違いであり、不親切な対応をされたとしても私は幸せであることはできるのです。

これまで自分を支えてきた信念、長い間培ってきた思い込み、これらを変えることなしに、葛藤やフラストレーション、心の痛みや病気などから逃れようとしても、それは難しいことだと思います。

 

先日もセッションをさせていただいたのですが、今、よりよい生き方や暮らしを求める人たちが急激に増えていて、もちろんコロナ禍の影響でその勢いはさらに加速したのですが、この結果、あちこちで魂が目ざめ、意識の変化が起き、地球を浄化しようという意識の流れが押し寄せてきています。

 

外にいる誰かの好意、承認、評価、お金、キャリアや肩書……このような外のものから何かをつかみとらないと幸せになれないと思っていると、それを失った時、失敗した時、とてつもないフラストレーションや極度の落胆、苦痛などを味わうことになります。

私は、仕事を休むということができませんでした。でも、どうしても休まなくてはいけない時があって、仕事のキャンセルをします。そうすると、自分などは嫌われてしまって、仕事を失って収入もなくなり、すると未来も不安になり、もう本当に胸が恐怖で苦しくなるのです。

この苦しみは高じると病気を引き起こし、自殺の衝動にさえ至ります。

 

そういう生き方をしてきたので、真に私を満たすもの、周囲の状況がどう変わっても、安らぎと信頼を感じていられること、これらが私の課題となりました。

 

 

それでは、今回は「霊的すさみの理由」について書いていきたいと思います。

よろしければ、以前の記事も参考にしていただけると嬉しいです。

 

霊的「なぐさめ」と「すさみ」の状態~聖霊に導かれて生きるためのエクササイズ~

 

 

 

霊的すさみの3つの理由

先日の記事では、心の動きには「なぐさめの状態」と「すさみの状態」があることを説明しましたが、神は「なぐさめの神」なので、私たちをつねに御自分のなぐさめで満たしたいと望んでおられます。

それにも関わらず、霊的な学びを実践するようになったにも関わらず、なぜ私たちはたびたび「すさみの状態」に陥るのでしょうか?

理由はいろいろあると思いますが、イシドロ・リバス氏の紹介する聖イグナチオによる説明を3つに要約すると、すさみの理由はこのようなものになります。

(※先日と同様に『二人の自分』/イシドロ・リバス著を参考にしています)

 

①怠惰

霊的なことがらに対してちょっとなまけ心をおこし、それがたびかさなってしだいに気がゆるみ、以前のように、神の求めておられることを果たさなくなり、そのうちにすさみがやってきます。神が求められる熱心さが私たちの中でしだいに薄れていき、神からのなぐさめを感じなくなるのです。
神が私たちを成長させたい、励ましたいと思っておいでになるにも関わらず、私たちは神にそっぽを向き、神以外のものを求めたりします。このような時、神はいましめとして私たちがすさみの状態になるがままになさる。私たちが神から離れると、神はなぐさめを取り去って、自分たちのありさまに気づくように知らせてくださる。

 

私は物質的なものに慰めと安心を求め、そのための行為がすぎると必ず、すさみの状態になります。

しかし、ここで注意をしておかなくてはならないことがあります。ストイックな修行タイプの人や、完璧主義な人にはありがちなのですが、熱心すぎても「すさみの状態」はやってくるのです。

 

注意①―熱心だけど、その方向が的外れなとき―

熱心ではあるのだが、神経を使いすぎていたり、ありのままの自分でよいのに、もっとよくしたいと自分に無理をして頑張ったりするときです。こういう時、人はよく黙想会に参会し、熱心に祈るのですが、神がその人に、もっと御自分に信頼し、ゆだね、安心して、無理しないように教えていらっしゃることに気づかないのです。神が御自分のお望みを語りかけておられるのにも関わらず、人が神を信頼せず、なお神経質に無理をしたり、緊張しすぎたりして、誤った熱心さの中にいるなら、せっかく与えあられた神からのなぐさめは消えてしまいます。

 

私自身は、自分が乙女座ということもあるのですが、いつまでも自分にOKが出せず、好きなスピリチュアリズムに関しても勉強しすぎてしまいます。純粋に楽しいのならよいのですが、スクールに通って新しいメソッドをもっと知りたいと思うたびに、お金を稼がなくてはならないのですから、働き方がどんどんハードになっていきます。

そのうち、自分の霊の思いからズレていって、激しいすさみがやってきます。

神から離れても、もし私たちがなぐさめの状態でいることができたなら、私たちは反省をするきっかけを失って、ますます神から離れていってしまうでしょう。

すさむことがなければ、どうしてそのような状態に陥ったのかを糾明することもできず、そのまま過ごしてしまうので、神を愛するかわりに自己愛に陥っていきます。

そうなると、「すさみの状態」とは恵みでもあります。「的が外れていますよ」と聖霊が教えてくれているのです。

 

 

②傲慢

人は、長期間祈りがうまくいっていて、成功し、なぐさめの状態が続くと、自分はもう大丈夫だと思いこみます。神に支えられていること、それが自分の努力からではなく神からの無償の恵みであることを忘れてしまうのです。調子よくいっているので、自分は霊的生活に進歩している、悟ったと考え、傲慢と虚栄に陥ります。このような時、神はなぐさめを取り去ることによって、すべては神によるものであり、人は神によらなければ何もできないことを教えてくださいます。
なぐさめはすべて、神から与えられるものであるとわかっていても、人間はなぐさめそのもの、賜物そのものにとらわれ、それに愛勅を感じてしまいます。私たちを励まし、成長を促すためのものであったなぐさめが、いつの間にか目的にすり替わり、なぐさめそのものを求め、なぐさめを得るために善業や祈りをするようになります。

 

もう、本当に耳が痛いです……

そう、ヒーリングを行い、自分が望ましいと思う出来事が起こると、「これをしたから上手くいったのだ」「私には自分ひとりで現実を創る力があるのだ」と、傲慢になりました。

私のような人間こそ、調子がいいときは要注意なのです。

自分の罪悪感を払拭するために、家族や人に優しくしたいと思ったことがありました。自分のなぐさめを得るために、人の苦しみを利用しているのです。自分自身しか愛していない状態です。

 

 

③精錬(鍛錬)

神は、私たちを清め、私たちが自分の足で立てるように、そして絶えず成長するように望んでおられます。親心のようなものです。鉄を精錬するときは、まず溶鉱炉に入れて溶かします。また強靭なものにするには、熱してたたいたり、急激に冷却したりします。このように、純度を高くし、強靭にするために、神は人がすさみの状態になることを妨げないのです。イスラエルの民を40年間荒れ野におき、旅させられたように。
これは霊魂の暗夜と呼ばれるものです。神は、私たちをただ神と人間のみを愛する強い人間にしたいと望んでおられます。たとえなぐさめがなくとも、また何の報いが得られなくとも、深い愛をもって愛することができる人間になることを求めておられます。
霊魂の暗夜、砂漠の体験は、私たちがすさみやなぐさめなど、心の状態にこだわらず、いっさいのものにとらわれない心で、純粋に神と人とを愛していくことを教え、またそのようにできる力も与えてくれます。

 

以前、「叶えられた祈り」という記事を書きました。

確かに、全身全霊の本気の祈りは叶うでしょう。神様って、一生懸命祈れば聞いてくださるのですね、というような話はさほど珍しいものではありません。

しかし、これは祈りの真髄ではないのです。このことを、定家都志男氏は『祈りを学ぶ』のなかで、明確に書いていますので、こちらも紹介します。

 

祈りとは、注文したものを入手することよりも、むしろキリストのうちに、われとわが身を見いだすことであろう。小さなわれ、どちらに転んでも、どうという事もないこの身が、どんな祈りをしたとて、たかがしれている。大事なことは、神はわれわれが祈る前に、こたえて下さっているということ、あの事、この事ではなく、全生涯を恵みで、すっぽりと包んでいて下さるということである。そのことを知るのが祈りのアルファ(初め)であり、オメガ(終わり)ではないか。そのことが祈りの前提であり、帰結であり、内容全体であることを経験したい。祈り、われわれが考えてきたことと、何と異なるものではないか。

 

大きな痛み、苦しみや孤独の中で、今、自分に必要なものはすべて与えられていること、人間の本質は愛だということに気づいていることは、とても難しいときがあります。

例えば、私は心の中で他の人たちに何かしてもらいたい、心配したり、気にかけてもらいたい、そう考えている場合があります。そして、自分が欲しかった安心や安定、親切や自己価値を感じられるものを与えてくれたならば相手を好きになり、与えられないと不機嫌になったり、怒ったりします。

完全に相手に依存しているのです。依存は、蠍座のテーマでもあります。本当に成熟した蠍座ならば、自分という自立した存在と、相手という自立した存在を足して新しいものを生み出していくような懐の深さ、その人だけの個性・世界観があるはずです。

依存し、自分を脅かすものは拒絶して排除する。自尊心が傷ついたなら、相手や状況をコントロールして自分を守ろうとする。こんなに被害を受けた自分をアピールして相手をコントロールし、罪悪感や心配などの感情を抱かせようとする。

このような何かを与えてもらおうという動機をもとにした「条件付きの愛情」が、葛藤や悩みを生み出します。

 

他人から何かをつかみとらなければ幸せになれない……そんな「怖れ」に根差した生き方から、自分から与える生き方ができるようになったら、私の世界は必ず変わりますよね。

これは、大きな目標でもあります。

 

 

今週、気づきと実践したいことのまとめ

このリストはあくまで私の主観ですが、同じようなことを感じている人にも参考になったらよいと思います。また、占星術の出生ホロスコープで月が過剰に働いていて、緊張しがちな人にも当てはまるかもしれません。

 

・自分から与えるとは、条件や期待を持つことなしに、分け隔てなく愛をまわりへと広げること。

・心の安らぎは、自分から与えることに全力を傾け、他の人が変わることや、自分が何かをもらうことを期待しないところから生まれていくる。

・今、自分は穏やかな気持ちになることを選んでいるか、それとも争う気持ちの方を選択しているか。

・相手の中に愛の表現を見い出そうとしているか、それとも欠点探しをしているか。

・私は愛情の送り手になっているだろうか、それとも愛情を求める受け手になっているだろうか。

・イライラ、憂鬱、怒りなどを感じたら、それは自分が人生の目的を誤って定めてしまい、怖れによって反応しているときだと気づくこと。このような時は、自ら与えるよりも人に与えてもらうことに心が奪われているので、心のやすらぎをただひとつの目的とすること。

・どんな時でも変わらず、怖れよりも愛を選ぼうとすること。

 

 

Sitara

 

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