Roaming Sheep
故郷はもうないのだと知って泣く、天使の涙で船を出す

空しさから本当の神の愛を知る

せせらぎの聖母子像のカード

せせらぎの聖母子像のカード

 

魂にはありとあらゆる種類の長所と短所があって、まるでこの地上の人生は、魂に秘められた可能性を試されるひとつの戦場のようでもあります。

霊的な癒しを学び、祈りや瞑想を行い、内なる霊性を高めて生きていく道を選んだと思っていながらも、私のエゴはそれらを行うことによって得られる成果や、自分が価値があると思っているものを手に入れたいという所有欲、またそれらを得ることで未来の安心を築きたいという生き残りの欲求を手放せずにいました。

純粋な神の道具でありたいと願いつつも、緊張を紛らわせるために強いお酒を飲むこともありました。突如、自分の人生を一方的に妨害する人物が現れると怒りや許せない気持ちが生じました。クライアントの方々や書く文章などで、結果を手放すことや神にゆだねることを口にしながら、自分は少しも手放せていないじゃないかと、ひどく建前で生きているような気がして自分が嫌になりました。

古代の秘儀と最新のエネルギー学を合わせたヒーリングやクリアリングを行うようになり、状況が好転すると私は調子に乗ることもありました。口にする言葉も大きいことを言うようになり、今思えば恥ずかしい限りですが、そのようなエゴをたしなめるかのように、さらに大きな問題は起こります。

どんなに自分に向き合っても、意識を高めても、人生は何が起こるかわからない忍土の世界。だからこそ人間は成果や所有物、肩書やお金や地位を自分自身と思い込み、それらを得ることで自分を大きくしようとします。

真実の私は、こういったエゴが偽物だとわかってはいるのですが、結局、今まで自分を動かしてきたのは自分の利害しか考えないエゴなのだと気づいたとき、霊性を豊かにしようなんて言っているからこそ尚更「お綺麗ぶって…」と、自分に愕然としたのです。

 

 

扉のないお城で、王様気取りのエゴ

人間は少しでもよりよくなりたい生き物です。

だから、何かを獲得しようと一生懸命になります。他者からの評価や、容姿、才能、技術、地位や名声、学歴や財産、すぐれたパートナー、生きがい、リア充感など……これらを持っていないと、自分が空っぽな気がしてしまうのです。

それを得るために人は頑張ります。エゴは基本的にギブ&テイクなので、かけた努力に対して報酬を求めます。これだけやったのだから相応のものが得られないと!と。そしてエゴが満足する成果が得られなければ、怒りを感じたり、損をした気がするのです。つまり、空しくなります。

人生で経験する大きな空しさというのは、病気や怪我によって肉体の機能を失ってしまったり、努力をしたのに失敗に終わってしまったり、人生の一部となるほど大切なものを失ったり、愛する人との別れや裏切り、急なリストラや破産、そして死です。

人間はこの空しさを少しでも覆い隠そうとして、所有に走り、加齢に抗い、死や病気は不吉なものと日常から追いやり、エゴを肥大化させます。世の中を見れば、物欲、健康欲、所有欲、金銭欲、名誉欲、優越感、支配欲をあおるような言葉と映像でいっぱいです。

まるで、怖れをなくすために決して敵が入ってこないよう扉のない宮殿の中で暮らす王子様のようです。外側を堅固にし(人間が外側のもので固めるように)、守られて完全に安全なようで、けっきょくはそれが死の提供でしかなかった……エゴの城塞はお墓でしかなかったのです。

自分を守れば守るほど、私たちは命の輝きをなくしていきます。

私が人生をコントロールしようとすればするほど、エゴがエゴとして生きようとするほど、空しさは表裏となって現れ、今までの努力をすべて無に帰すような現実が立ち現れたように……

 

 

空しさは神への通路

柳田敏洋神父の『日常で神とひびく』には、このようなエゴと空しさの関係がわかりやすく説明されています。

私たちのエゴが空しいと思う虚無の深淵は、実はエゴから見たときの捉え方であって、神から断絶し自己本位に生きるエゴが、自らを脅かす虚無や不条理を経験する空しさこそ、神と出会う場であり、真実の私となることができる場なのです。

努力の甲斐なく失うという空しさによって、エゴとしての私が無にすぎないことを気づかせてくれるのです。すべてが無に帰した空の場では、見返りや取引が断たれ、かえって真の愛、無償の愛が可能になります。仕事もお金も友人も健康も家族も家も愛もすべて失っても、私は生きている!誰にも、何からも奪えないものが私の中に息づいている!この身体が、ハートが、魂がある!そこから神につながる……

神を求める人が霊的な道で、最大の進歩を遂げるのは、とてつもない障害に直面したときです。楽に溺れている魂の光は弱く、困難にも誘惑にも弱くなってしまい、わずかな努力と時間で成果を得ようとする投機心(利益・幸運を得ようとする行為)から行動をする傾向があります。

全身全霊で神や涅槃を愛する人は、何ものからも逃げることを望みません。神を求める人は、多くの意味で不完全かもしれませんが、神への愛を完全なものにするために努力し続けます。私と私の人生を神が望むように私を差し出す、宇宙の恋人である神と結ばれた魂です。

一歩一歩の歩みを決して怠らないからこそ、魂の自由を得られる日がやってきます。

 

 

エゴを越えてイエスとの真の出会いへ

霊性センターせせらぎの聖母子像

 

 

柳田神父は「霊性センターせせらぎ」で所長をされています
写真はミサを行う聖堂の入り口付近に飾られていたもの

 

 

 

 

『日常で神とひびく』には、聖書の中の長血患いの女の癒しの物語が紹介されています。

イエス当時、女性の出血は宗教的に汚れた者とされていましたから、それが病気により12年も続いた女性は身体的な苦しみだけではなく、社会的にも阻害されるという非常な苦しみの中を生きてきました。

病を治すために全財産を使いはたしても、病はますます重くなる一方……女性は個人的にもすべてを失い、絶望的な状況に置かれました。そのような中で、イエスを噂を聞き、せめてイエスの服にでも触れることができれば癒していただけると、すがるような思いで会いにいきます。

もし女性が他の人に触れたら、その人を宗教的に汚すことになるので、人々の群がる場所に出かけることは見つかればひどい仕打ちを受けることを意味しており、それだけ女性が必死だったことがうかがえます。

懸命に隠れながらこっそりとイエスの服に触れると、女性の血はとまり、病気が癒されたことを身体に感じました。女性に気づいたイエスは理由を知り、「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。もうその病気にかからず、元気に暮らしなさい」と言葉をかけ、女性は救われました。

 

単にイエスと会ったからといって、救われるわけではありませんでした。物見高い人たちがたくさんいましたが、彼らは救われはいませんでした。

なぜ女性が救われたのかというと、女性のエゴが自分の力ではどうすることもできない限界に投げ込まれ、エゴを抜け出て空の場へ進み、そこでイエスと真実に出会いを果たしたからです。

苦しみの中で惨めさを体験し、エゴが打ち砕かれていく……そのどん底から、イエスに賭け、イエスに出会おうとの思いが湧き出てきます。自分の力を拠り所にする世界から、エゴを越えて、自分を守るすべを持たない世界へ出ていき、イエスとの人格的な出会いを真実の私が果たし、神との関係を回復することで癒しが起こります。

イエスが「私の服に触れたのは誰か?」と聞かれたように、神は常に御自分の方から私たちに近づこうとされているのです。神を感じなくなってしまったのは人間の方なのです。

そしてイエスが女性を肯定したことは、神が肯定したことであり、長い病で苦しんでいた自分もダメな自分ではなく、最初から神に肯定されていたという心の開けを表しています。

 

 

私たち人間は間違いを犯す存在です。

そして神はそのことを知っており、許されております。どのようなあなたも、完全に肯定されているのです。神はどんな条件もつけずに私たちを愛しておられるのです。

エゴや私たちの内なる神性、そして生きた神との出会いと無条件の愛について、聖書の深い洞察をわかりやすく書いてくださった柳田神父に感謝を致します。今回ご紹介した個所は、私自身、折に触れた何度も読み返しているところです。

私も今は怖れやコントロール、利害などのエゴの声が響くときがあります。それでも、いつかはイエスのように、有名無名問わず無条件の愛を生きた人たちのように、自分の利害を超えて生きる姿に少しでも近づきたい、さまざまな捉われや依存を否定するのではなく、それらと和解し、いっそう豊かな愛を生きていく力としたい……その想いを胸に、日々歩んでいきます。

そうやって、内なる私は日々あたらしくなっていくのでしょう。

 

Sitara

 

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